TuneBrowserの概要と特徴
TuneBrowserは、ハードディスク上の音楽(Tune)ファイルを整理し、
ブラウズするためのツールです.
最近、ダウンロード音源だけでなく、パッケージメディアであるCDもBOX化が進み、
以前では考えられなかったほど安く、大量の音源が手に入るようになってきました.
そうした状況に加えて、PCによる音楽再生も高度化し、
ハードディスクに大量の音源を貯めこむのがあたりまえになりました.
これはとても幸せなことですが、その一方で、あまりに安価に大量の音楽が手に入るため、
いったい自分がなにを持っているのかわからなくなったり、
あるいはCD棚を眺めて気の向いた音楽を聴く、ということも少なくなってしまったように思います.
TuneBrowserは、そうした音源ファイルのタグ情報を管理し、できるだけ簡単に
自分の聴きたい音楽を探し出せるように、という思いから作成したソフトウェアです.
TuneBrowserには、以下の特徴があります.
- ■ まずは簡単に使えます
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TuneBrowserは、指定されたPC上のフォルダを自動的にスキャンし、
対応する音楽ファイルからタグ情報を読み取り、自動的にライブラリ化します. ライブラリ化の方法は、
ジャンル、作曲家、演奏家など、いくつでも自由に設定でき、これをツリー構造で管理することができます.
- ■ 元の音源ファイルは変更しません
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TuneBrowserは、明確にタグの編集操作をしないかぎり、元の音源ファイルは変更しません.
ライブラリ化したタグ情報は、TuneBrowser独自のデータベースに格納し、高速に取り出せるようにしています.
- ■ シームレスな表示遷移
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使っていただくとすぐにわかりますが、ジャケット表示、楽曲一覧表示など多彩な方法で
表示させることができ、かつ、これらの表示はなめらかに、シームレスに遷移します.
これは、大量のアルバムをブラウズしている際に、視点を見失わないようにするためです.
- ■ クラシック音楽やリマスター版を考慮した表示
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TuneBrowserはどのようなジャンルの音楽にも活用できますが、
クラシック音楽や一部のプログレッシヴ・ロック(^^;など、変則的なトラック構成でも、管理や表示がわかりやすくなるようにしています.
- ■ 複数トラックを ひとつの楽曲として扱う
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たとえばロックやポップスでは1曲が1トラックが普通ですが、クラシック音楽では1曲が複数トラックに渡っている場合も多々あります.
(1曲が複数楽章に分かれていて、楽章ごとに音源ファイルが分かれている場合など).
TuneBrowserはこうした情報を分析し、複数トラックに分かれていても、1曲は1曲として扱えるようにします.
- ■ 楽曲のアーティストは1人ではない
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クラシック音楽の場合は特に、楽曲のアーティストを語るときには、作曲者と演奏者という役割の異なるふたつの観点が重要となります.
TuneBrowserでは、アーティスト(ARTIST)だけでなく、
作曲者(COMPOSER)・演奏者(PERFORMER)も重要な情報として管理するようにしています.
またそれぞれのタグの値として、複数の人/グループを設定できます.
- ■ 同じ楽曲でも 版がちがう
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最近多いリマスター版の場合、同じ楽曲でも、内容が異なる場合があります.
あるいは時期によって楽曲が改訂される場合があります.
これらを、同じ曲として扱いつつ、版(エディション)のちがいを管理することができます.
- ■ Unicodeに完全対応
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扱うタグデータは、Unicodeによる多言語表示に対応しています.
日本語も、ドイツ語のウムラウトも、問題なく表示することができます.
- ■ DSD形式にも対応
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対応しているファイル形式は、DSD(DSF/DSDIFF), FLAC, TTA, MP3, MP4 などです.
詳しくは
フォーマット別の情報
を参照してください.
- ■ ASIO/WASAPIによる再生に対応
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TuneBrowserは、その名の通り楽曲の管理に重きをおいたアプリケーションですが、楽曲の再生もできます.
DSD形式は、ASIO2.1 / DoP による再生に対応しています.
DSD再生についてはこちらも参照してください.
再生エンジンは、完全に独自開発したものです.
TuneBrowserは、特別に高音質を謳うアプリケーションではありませんが、
再生エンジンの開発にあたっては、極力シンプルでロバストな処理になるよう、気を遣ったつもりです.
TuneBrowserの提供形態について
TuneBrowserは、素晴らしいフリーソフトである foobar2000 の影響を強く受けています.
もともとは、TuneBrowserの基本となる機能は foobar2000 の拡張コンポーネントとして作成しようと考えていました.
それが結果としては、独立したアプリケーションとして作成するという形になりましたが、いまでも foobar2000 はさまざまな面での「目標」のひとつとなっています.
こうした foobar2000 はじめ、多くのアプリケーションが機能制限のないフリーソフトとして公開されている中ではあるのですが、
TuneBrowserは、
無償の
"Free Edition" と
有償の
"Full Edition" の
2形態の提供とさせていただいています.
このアプリケーションの公開、そして有償版(シェアウェア版)の設定にあたってはいろいろと悩んだのですが、
アプリケーションとして仕上げるに必要なこれまでの自分への動機づけと、
開発・検証環境を維持していくにも原資が必要となることもあり、シェアウェア版も設定させていただきました.
ご理解いただければ幸いです.
"Free Edition" と
"Full Edition" のちがいは1点だけです.
多くの方の環境では、
"Free Edition" でも充分お使いいただけるものと思います。
詳しくは
こちらを参照してください.